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■Vol.6〔安全〕 ■Vol.7〔素材〕 ■Vol.8〔火の木、木の目、気になる木〕 ■Vol.9〔木のぬくもりにはワケがある〕

住まいと住まいづくりの注目キーワード

素材 ヘンゼルとグレーテルなら「お菓子」ですが・・・

天然素材と人工素材に大別

 グリム童話『ヘンゼルとグレーテル』に出てくるのはお菓子でできた家ですが、現実の家はどんな素材でできているのでしょうか。建築に使われる素材は、自然のなかでつくられた天然素材と、人工的につくられた人工素材に大別できます。

生活に身近な木材や土の素材

イラスト 日本の伝統家屋をつくってきたのは、木や土などの天然素材。木はもっとも身近な建築材料として、家の骨組みとなる構造材、床や天井の仕上げ材、建具などに幅広く使われてきました。それぞれの木の性質を見極めて適した場所に使うことがとても重要で、“その人の適性や能力に応じて、ふさわしい地位や職業に就かせる”という意味の「適材適所」の語源にもなっています。紙も原料をたどれば、コウゾ、ミツマタなどの木。光を柔らかく通す障子や、絵画などで装飾性を高めることのできる襖(ふすま)に使われて、日本独特の住空間をつくってきました。
 土も建築材料として壁や塀を塗るのに使われてきました。現在は土そのものが使われることは少なくなってきましたが、土でできた素材は家づくりに欠かせません。その代表格は屋根材の瓦。粘土を成形して焼き上げる瓦は中国から伝わったもので、寺院建築とともに発達しました。レンガはカタカナで表記されることが多いので外来語と間違えられたりもしますが、漢字で書けば煉瓦。瓦と同じく粘土を焼いてつくります。幕末から明治にかけて本格的に生産が始まり、レンガづくりの建築が文明開化を印象づけました。また、水回りで優れた耐水性を発揮するタイルも土を焼いてつくられた素材です。

人工素材のメリットとは

 これら古くから使われてきた天然素材に対し、新しい建築材料として人工素材が登場してきました。合板、コンクリート、鉄やアルミニウムなどの金属、ガラス、ビニール、プラスチックなどがこれにあたります。最近では健康、環境の面から天然素材が見直されていますが、工業製品としてつくられる人工素材には、比較的安価で、短期間に工事ができ、メンテナンスの手間が少ないという利点があります。 また、使用の基準が整備されて、健康面からみても十分安心して使えるようになってきました。天然素材、人工素材それぞれのメリットについては、ハウスメーカーなど住宅のプロにいろいろ聞いてみるのもよいでしょう。それぞれの特徴をよく知って、最も自分たちのニーズに合った素材を選びたいですね。