家族の命を守る家 長持ちする家づくりを

地震の活動期に入った日本列島

東日本大震災からまもなく1年を迎えます。この超巨大地震では津波被害だけでなく、倒壊した建物の下敷きになって多くの方々が亡くなりました。命を守るはずの家が、逆にたくさんの人の命を奪ってしまったのです。住まいの耐震性に対する関心は否応なく高まっています。

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日本は地震の活動期に入ったと言われていますが、地震の発生を正確に予測することはできないそうです。巨大地震は自分が生きているうちには起こらないかもしれないし、明日起こるかもしれないのです。富山県の近辺にも活断層がいくつもありますから、備えを怠ってはいけません。30年以上前の古い建築基準で建てられた木造住宅の場合は、特に注意が必要です。

 

木の家は寒い?

鉄筋の住宅と比べて、木の家が著しく災害に弱いというわけではありません。日本には法隆寺金堂という世界最古の木造建築がありますし、百年以上にわたって風雪に耐えてきた民家が残っています。伝統工法による木の家はもともと長持ちするように造られているのです。
ただ、木の家はなんだか寒そうというイメージも一方では根強く残っています。木という素材は通気性をよくすることで長持ちしますから、日本の伝統的な家は開放的な造りになっていました。これは夏涼しいという反面、冬はなかなか部屋が暖まらないということにつながっていました。
最近の家は断熱性が高くなり、暖房効率も上がっていますが、従来の断熱工法だと通気性が悪くなり、壁のなかで結露してしまいます。多量の湿気を帯びた木部は呼吸できなくなって、腐っていきます。カビやダニが増えて、アレルギーを引き起こすこともあります。家族の健康や家の寿命を損なうことなく、冬も暖かく過ごす方法はないのでしょうか?

 

家中を暖め、温度差をなくす

結露は暖房によって内部と外部に温度差ができることで発生します。温度差の大きいところを移動するのは人の体にも負担を与えます。暖かいところから寒いところへ行ったとき、血圧が急変し、倒れる事故が相次いでいます。家庭内でヒートショックにより亡くなる方の数は交通事故で亡くなる方よりも多いのだそうです。特にお年寄りがいる家庭では、トイレや浴室の暖房を工夫する必要があります。

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理想的なのは家全体を暖かく保つこと。断熱材を利用したり暖房を工夫するなどで家の保温性を高めれば、わずかな暖房でも家全体の暖かさをまかなうことができます。家中の温度が一定に保たれ、結露の防止にもなります。家づくりでは、デザインや機能性も重要ですが、目に見えにくい断熱性も、しっかり考える必要があるのです。

 



■Vol.1〔地球にも人にも優しい家づくりを〕  ■Vol.2〔雪に親しみ雪を楽しむ豊かな暮らし〕
■Vol.3〔和の文化に親しみ、ゲーム感覚で節電に取り組む〕  ■Vol.4〔家族の命を守る家 長持ちする家づくりを〕
■Vol.5〔収納スペースをフル活用してすっきり暮らしやすい住まいを〕
■Vol.6〔間取りをイメージすることで理想の暮らし方を考える〕
■Vol.7〔省エネ型ライフスタイルを楽しく実践して快適に〕  ■Vol.8〔天候を考えた備えと工夫で快適で安全な暮らしを〕
■Vol.9〔自分にあった収納をみつけよう!〕  ■Vol.10〔住まいと家族の健康を守る湿気対策〕
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